3月に入って暖かい日が続いている。雪山に行っても雪は例年より少ない。ニュースでは3月なのに夏日になるとまで予報している。
桜の開花も、どこも例年より早いようだ。ニュースは連日桜の開花情報を伝えている。政治の変なニュースを聞くよりもいいが、大変な関心事のようだ。
ところで、今週末の3月31日。旧暦では2月15日。すなわち如月(きさらぎ)の望(もちづき)。もちづきとは満月の日のことだ。釈迦入滅の日でもある。でもここでは西行の有名な歌。
ねがはくは()()ろ」

生前こう歌った西行は実際、2月16日になくなった。西行は桜を詠った和歌も多く、とりわけ吉野の桜を愛し、毎年のように訪れたらしい。
いまのようにたくさんの人が花見に訪れるような時代(平安後期)ではなく、実際に現地を訪れて和歌を歌ったのは西行が最初らしい。この西行の歌と関係するかどうかは知らないが、これを実践し、遺言に図まで書いて桜の下に自分の墓を作ったのは江戸時代の国学者本居宣長である。日本人の桜好きには歴史があるのだ。
もう一つさくらの有名な歌、

「世の中にたえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし」

在原業平(平安時代初期の人、桓武天皇の孫で臣籍降下した)
やはり桜はいい。わたしがひときわ心惹かれるのは雪国の春、残雪がまだ残る山のそこここに咲く山桜だ。関東に住んで会津あたりの山に遊ぶと、桜のシーズンはとても長く、心豊かでいられる。
オープンガーデンいわびつには、植えてから2年目のも含めれば6本の桜がある。しだれ、ソメイヨシノ、八重桜などだ。例年4月8日頃に咲くが、今年はどうだろうか。3月26日現在のつぼみは膨らんでいるが、開花には間がありそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ソメイヨシノのつぼみ

 

 

 

 

 

 

 

 

しだれ桜のつぼみ