しばらく忘れかけていた香りが漂ってきました。サンショの木が元気がなくなってきて、枝にはウメノキゴケがたくさんついてしまいました。枝を透かしてやろうとしたらこの濃厚な香りです。
それまでキンモクセイが植わっていることなどほとんど意識にありませんでしたから、見えていても見ていない状態でした。そのくらい長いこと無視され続けて、キンモクセイも頑張ったのでしょう。ぎっしりと咲いています。
この土地を手に入れて直ぐに、このキンモクセイとサザンカを植えました。ところがどちらもなかなか咲きません。サザンカは木が小さくなってゆくように見えます。枯らしては可哀相なので娘の庭に引越ししました。これは数年後清楚な花を咲かせました。
キンモクセイはそのままにして、とうとう15年目にして開花したのです。木の大きさはほとんど変化ありません。じっくり根や幹に養分を蓄えていたのでしょう。

私は花の香りが大好きです。特に花木の香りはすばらしいと思います。花の香りではありませんが、いま、カツラの葉が風がなくても、はらはらと落ちてきます。いま写真を撮りに庭に出ました。落ち葉を手にとって香りをかぐと、匂いません。写真を撮り終わって戻ろうとしたら、ふーっと香りがしてきました。微妙な、ほのかな香りです。いつも箒を使いながら香りを楽しんでいます。キンモクセイは雌雄異株で日本のはほとんど雄株なのだそうです。だから実はなりません。挿し木で増やすそうです。
花は葉の付け根から柄を出して垂れ下がるようにぎっしり咲いています。中には葉のないところでも花は付くようです。
雄しべが2つ見えます。花は4つに深く分かれていて肉厚ですね。雌しべは退化してほとんどわかりませんが、時折痕跡が見えます。


新しくワインレッドで八重のムクゲが仲間入りしました。