佐久発電所
発電所の象徴のようなサージタンク。水圧の急峻な変化による水撃を抑える働きが有ります。

佐久発電所は渋川市の利根川左岸(上流からみて)にあります。セメントで知られた実業家浅野氏が1925年(大正14年)工事に着手し、1928年(昭和3年)完成しました。現在は東電が管理しています。最大出力76300kw、年間4億kwh15万世帯相当を発電しています。昭和63年に改良工事をしています。

見学して感じたのは壮大な設備だということです。おどろきました。昔の実業家の力を見せ付けられる思いです。

まず、12キロ北方の沼田の綾戸ダムで利根川から取水し、一度も地表に出ることなく地下導水路で発電所のすぐ北に作られた真壁調整池に導かれます。
このダムも発電所のために作られたのです。
何と、その取水量は毎秒47.3立方メートルです。群馬用水は19.3、約2.5倍です。水圧鉄管は直径が約5mです。圧倒される太さです。

この綾戸ダムの取水口です。取水口の大きさが群馬用水の何倍もあります。
取水した水は、綾戸ダムに隣接した沈砂池に入ってから12kmに及ぶ地下導水路に導かれます。
真壁調整池です。ここにあった一つの集落を移転して作られました。
池の堰堤にある出口からサージタンクまで1300余m、直径およそ5mの導水管で流れ下ります。

道路から見上げるような威圧感の水路です。
延々1300m
サージタンクに着いたら3本の条管で発電所に入ります。この管でさえ直径3mあります。
まじかで見ると圧倒的
発電所
発電所で電気に変える水車はこんな縦軸の水車です。
ぺルトン水車といいます。ノズルから出る高圧水で回転します。

見るものすべて圧倒され通しでした。
ちなみに、佐久発電所の名は浅野氏の糟糠(貧苦のときから苦労を共にしてきた‥つま)の妻 作さんにちなむそうです。