まだ薄暗いうちに目覚め、 安野光雅の『会えてよかった』 を読んでいるうちに外はすっかり 明るくなっていた。 温度計を見ると1℃である。裏の坂を上ると 始まったばかりの紅葉が岩櫃山を彩っていた。 足元は真っ白な 初霜 である。 坂を下っていくと、ついこの間までよい紅葉の写真が撮れたところは太陽光パネルの工事現場 となり、 あの景色はもう写真にはならならなかった。 透明な 身の引き締まる 寒さの中で熱いコーヒーを飲んだ。