このヒオウギはちょうど二年前、「ぬばたま」とも呼ばれる真っ黒な種をまいて育てた実生のヒオウギなのです。それだけに私にとって思い入れのある花、というわけです。ぬばたまとはすてきな日本語です。和歌で黒、夜、髪などの枕詞に使われます。高校時代、専門教科の勉強で手一杯で、和歌など学んだ記憶はほとんどありませんが、どこか記憶の片隅にあったことばです。花はいかにも夏の花、という色合いのものです。アヤメ科に属していながら六枚の花弁を持つ、というのもちょっと変わっていると思います。関西では夏の代表的な花材だそうです。

ついでに、ヒオウギの写真を撮っていた隣で何か動くものあり、オミナエシも見てください。